2024年1人暮らしで亡くなった方の統計データが警視庁から発表 – 地域との連携や孤独死を避けるために必要なこととは?

2024年1人暮らしで亡くなった方の統計データが警視庁から発表 - 地域との連携や孤独死を避けるために必要なこととは?
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2024年 一人暮らしで亡くなった方の統計データが警察庁から発表

2025年4月11日日本経済新聞社よりこのような記事が出ていました。

2024年に一人暮らしの自宅で亡くなった人は7万6020人で、うち76.4%の5万8044人が65歳以上の高齢者だったことが11日、警察庁による初めての集計で分かった。政府は集計されたデータを土台として、必要な施策を検討する。

人口動態統計によると24年の死者数(速報値)は約161万人だった。自宅で1人で亡くなった高齢者は単純計算で3.6%にあたる。

警察庁は24年に通報や医師からの届け出で警察が取り扱った遺体(自殺を含む)のうち、自宅で一人で死亡した人を集計した。年齢別では85歳以上が1万4658人と最も多く、75〜79歳が1万2567人、70〜74歳が1万1600人と続いた。

2024年4月11日 日本系座新聞社「65歳以上の「孤独死」は5.8万人 24年、警察庁が初集計」より

警視庁のデータでさらに詳しい地域ごとの数字が確認できました。

その中でも特に、大阪府は東京都に次いで2番目に孤独死が多い、ということが書いてありました。

65歳以上の遺体のうち、死亡推定時点から発見までにかかった日数は「当日から1日」が最多で39.2%を占めた。「1カ月以上」は7.8%にあたる4538人だった。

警察幹部によると、定期的に様子を見にくる親族や知人がおらず、郵便物が不自然にたまっているといった通報で発見に至る事例もあるという。

都道府県別では東京都(7699人)が最も多く、大阪府(5329人)、神奈川県(3659人)、愛知県(3411人)などが続いた。
2024年4月11日 日本系座新聞社「65歳以上の「孤独死」は5.8万人 24年、警察庁が初集計」より

これを受けて私たち、ひかりグループ小さなお別れホールでできること、そして地域と連携しながら何ができるのかということを考えていけるきっかけとなりました。

地域との連携、そして孤独死を避けるために私たちができることをまとめていきます。

地域との連携や孤独死を避けるために、私たち葬儀会社ができることとは?

2024年に自宅で亡くなった一人暮らしの方が7万6020人にのぼり、そのうち76.4%にあたる5万8044人が65歳以上の高齢者であったという警察庁の初の統計が発表されました(2025年6月11日 日本経済新聞より)。

この数字は、現代日本が抱える「高齢化」と「孤立」の問題を浮き彫りにしています。

大阪府でもこの問題は決して他人事ではありません。

私たちが日々行っている「直葬」(通夜・告別式を省略した葬儀)の現場でも、高齢者の孤独死に直面するケースが増えています。

私たちは葬儀会社の観点から、また地域に根差した存在として、私たちにできること、そして今後の展望を具体的にお話しします。

増え続ける一人暮らし高齢者と「孤独死」

統計が示す現実

近年、特に都市部では「おひとりさま」の高齢者が急増しています。

2020年の国勢調査では、65歳以上の一人暮らし世帯は全国で約700万人を超え、大阪府内でもこの傾向は顕著です。

そして今回の統計では、年間7万人以上の方が一人暮らしの自宅で亡くなっていることが明らかになりました。

これは1日あたり200人近くの方が、誰にも看取られることなくこの世を去っているという現実が数字から読み取ることができます。

なぜ「孤独死」が増えるのか?

孤独死の背景には、以下のような要因があります:

  • 地縁・血縁の希薄化
  • 高齢化による身体機能や判断力の低下
  • 経済的な問題による福祉サービスからの断絶
  • 自宅にこもりがちで社会との接点が減る

特に都市部では、マンションなど集合住宅のプライバシー性が高く、隣人との関係が希薄なことが発見の遅れにつながるケースも多くあります。

葬儀会社として、私たちにできること

私たちは「葬儀」という限られた場面で関わる立場ではありますが、だからこそ見えてくることがあります。

1. 地域とのネットワークを構築する

大阪府内を中心に活動する私たちだからこそ、自治体・社会福祉協議会・民生委員と連携することで、一人暮らしの高齢者の「もしも」に備えるネットワーク構築が可能です。

たとえば:

  • 高齢者の見守り活動を行っている地域団体と連携
  • 万一の際の「事前登録」制度(葬儀や遺品整理の希望を生前に登録)
  • 定期的な安否確認のサポート

2. 「直葬」の選択肢をもっと身近に、わかりやすく

直葬は費用負担が少なく、特におひとりさまや経済的に余裕のない方に選ばれています。

しかし、「どう準備すればよいか分からない」「誰に相談すればいいか分からない」という声も多いのが実情です。

そこで私たちは以下の取り組みを進めています:

  • 無料相談会の開催
  • 生前相談の受付(訪問・電話・オンラインに対応)
  • 葬儀費用の見積もり事前提示と説明の徹底
  • 明確な葬儀価格の提示で安心(追加費用などの心配がほとんどない)

3. 不動産会社・老人ホームとの連携強化

孤独死の際に多くの問題が発生するのが「住まい」の管理です。

特に賃貸住宅では、遺族と連絡がつかない、遺品整理や原状回復が進まないといった課題が起こりがちです。

こうした事態に対応するため、私たちはじめ、地域の方々にも今後このような連携強化が必要と考えます。

  • 不動産会社と提携し「万一の際の緊急連絡先」や「契約前の葬儀案内」資料を提供
  • 老人ホームと提携し、入居者向けの終活セミナーを共同開催
  • 死後事務委任契約など、法的手続きのサポート体制の紹介

孤独死を防ぐための「地域葬儀社」の新たな役割

葬儀会社は「亡くなった後」の支援にとどまらず、「亡くなる前」の支え手としても機能するべき時代に入ってきました。

私たちは「誰にも知られず亡くなっていく」方を一人でも減らすため、地域に開かれた存在でありたいと考えています。

生前相談をもっと当たり前に

「まだ元気だから」「縁起でもないから」と思われがちな生前相談。

しかし、実際に相談された方からはこんな声をいただきます:

「安心して毎日が送れるようになった」
「子どもに迷惑をかけずに済む準備ができた」

「自分の最期はここでお世話になるということがわかって安心した」

「他社と比較しても価格が明確で安心した」

「大阪府一円のネットワークがあることで気軽に相談できた」

生前相談は「最期のことを考える」ことで、今をよりよく生きるための準備でもあるのです。

大阪府内での孤独死対策の現場から

私たちがこれまでに担当した直葬の中には、数日経ってから近隣住民の通報で発見された方もいらっしゃいます。

身元確認から納棺、火葬、役所への届出まで、ご家族がいない場合はすべて私たちが代行するケースも少なくありません。

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こうしたケースでは、地域とのつながりの大切さ、見守りネットワークの存在の必要性を痛感します。

せめておひとりで数か月間さみしくお部屋におられた分、私たちがしっかりと心を込めてお見送りができるように、スタッフ一同で一人で旅立たれる故人様のお見送りをさせていただいています。

今後の展望と連携のお願い

私たちは、今後さらに以下の分野での連携を推進していきたいと考えています。

老人ホーム・介護施設との連携

入居者様向けの「終活講座」や、施設職員向けの「看取りと葬儀の知識」研修を開催し、もしもの際の混乱を防ぐ支援体制を整えます。

不動産会社との協働

孤独死のリスク説明、見守り体制の紹介、事前登録制度の案内などを通じて、安心できる賃貸契約の支援を行います。

地域包括支援センター・民生委員との連携

安否確認や困窮支援、高齢者の悩みに寄り添うパートナーとして連携を深めていきます。

最後に:誰もが最期まで自分らしく生きられる社会へ

孤独死は、個人の問題ではなく社会全体の課題です。

そしてその課題を少しでも減らすためには、地域・企業・行政の連携が不可欠です。

大阪府内で直葬や、一日葬など小さなお葬式を行う私たちが、今後さらにその輪の中心となり、必要とされる情報や支援を届けていけるよう努めてまいります。

もし「ひとりで不安だな」「親のことが心配」「入居者への情報提供をしたい」など、どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。
あなたの安心のそばに、いつも私たちがいます。

【ご相談窓口】
大阪府内全域対応・365日受付
電話・メール・LINEなど対応可能です。
生前相談、直葬のご依頼、施設・法人向け提携のご相談も随時受付中です。

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この記事を書いた人

大阪 堺市 ひかりグループ ちいさなお別れホール
直葬・1日葬のことならお気軽にご相談ください。
心を込めてお見送りしております。

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